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よせない


だって成人の日は15日だよなあ
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糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの
01月13日の「今日のダーリン」
・東京にも雪が降ったとニュースで知った。
 ぼくも外に出ることはあったのだけれど、
 どんよりした黒い曇り空か、小雨だった。
 ひさしぶりに雪を見たいという気持ちと、
 いざ降ったら面倒なことにもなるなぁという
 大人じみた気持ちとが両方あって、
 じぶんでも、どちらなのかよくわからない。

 こういうことは、毎年のように思っている。
 つまり、雪のことなど考えるのが、
 ぼくにとって、冬がきたということなのだろう。
 こないだの秋には、妙に温かい日が多くて
 Tシャツで過ごすようなことがよくあった。
 そのせいで、冬を迎える前触れを感じることもなく、
 ぼんやりと暮を過ごし正月を迎えてしまったせいで、
 冬の入り口をいつ通ったのだか、わからなくなっていた。
 東京に雪の知らせがあったので、
 ああ、冬になっていたのだとたしかめられた気がした。

・冬というと、寒くて冷たくて、
 勇んでなにかする気になれないものではある。
 熊や蛇ならずっと眠っている季節なのだと、
 なまじ知っているのもよくないのかもしれない。
 ついつい、先に待っている春のことばかりを
 たのしみにして、冬をやり過ごしてきたかもしれない。

 いまごろになって、つまりこんな年になって思うのだが、
 冬をこそ、なにをするかをしっかりわかっているべきだ。
 動かないなら動かないなりに、休むなら休むなりに、
 冬にしておくことを、しっかりとしておく季節なのだ。
 そう気がついた。
 目に見えないけれど大事なところを養うのがよさそうだ。
 根だ、根を守ること、根を豊かに張っておくこと。
 これは、葉や花や実のない季節にやりやすいことだ。
 水と養分を吸いあげる根がしっかりしていれば、
 そこからは、どうとでもできる。
 生きていくこと、繁っていくこと、実をつけること。
 効率や機能や利や得から目を離して、古典を読もう。
 「ほぼ日の学校」で万葉集に興味を持ったのが、
 寒い冬だったというのは、とてもありがたかった。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
昔の人の歌がいまの時代に残っているの、根があるから。


by saku-saku-chika | 2019-01-14 15:14 | つぶやき | Trackback