すてき


Photograph by Timothy Wong, National Geographic

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http://www.asahi.com/and_w/articles/SDI2017110769021.html?iref=andw_pc_top_rank3












・老眼鏡の話をしていた。
 ぼく自身、老眼鏡のお世話になっている。
 どちらかと言えば、ぼくは老眼になるのも晩生のほうで、
 五十歳をけっこう過ぎてからも、眼鏡なしでいけた。
 老眼鏡という言い方は、いかにも老人くさいから、
 もっといいネーミングはないかと何度も訊かれたが、
 ことばだけでごまかしても、どうにもならないとも思う。

 だいたい、人が自然に年を取るという当たり前のことを、
 恥ずかしいとかイヤだとか言うのは、どうなのだろうか。
 「ほぼ日」が「ハラマキ」を出すときにも、
 ボディロールだとかなんだとか候補もあったのだけれど、
 「ハラマキということば、いずれ恥ずかしくなくなるよ」
 と、やや強引に古いことばのままで発表した。
 近視の人が近視の眼鏡をすることと、
 年をとって遠視になった人が老眼鏡をすることと、
 どちらも同じようなものだし、それでいいと思うのだ。

 いま、ぼくはこの原稿を14級のフォントで書いている。
 2年くらい前までは、13級のフォントでタイプしていた。
 その前は、12級の大きさで、それがデフォルトだった。
 14級以上になることは、たぶんないと思うのだ。
 だって、14級の上の大きさって、18級だからねー。
 目が見えにくくなって、老眼鏡が必要だという話から、
 タイプするフォントの級数の話になったとたんに、
 急に意外な事実を知ることになった。
 「ぼくは、ずっと10.5級でがまんして見栄を張ってます」
 と、友人の編集者が告白したのだ。
 「なんだ、その細密文字は?13級とか12級とか、
 もっとちょうどいいサイズがあるだろうに」と、ぼく。
 「デフォルトが10.5ですから、そのままなんです。
 文字を大きくすると、ちょっとバカっぽく見えるんで」
 ええっ? デフォルトは12級じゃないの?
 「10.5級ですよ。あれ? これがデフォルトですが」
 ぼくの知ってるかぎりでは、12級だと思うし、
 広告やってるときのボディコピーも12級だったよ。
 「あ、マイクロソフトのデフォルトが10.5 級かも!」
 そうだったのか、マイクロソフト、なぜそうしたのだ。
 ともかく、見るだの書くだの読むだのに、
 虚栄心はじゃまになるだけ、と、おれは14級で書く。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
ささやかな全力を尽くしたところに芽でも出てますように。


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by saku-saku-chika | 2017-11-09 21:21

日常 @イラストレーター(基本形 )+福祉職+社士試験めざす大学生(ようやく卒業見込) 年中へこたれ中 mail→ https://chikaka.jimdo.com/お問い合せ/


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