こんや








ひとりぼっちだー とたいていの人はおもってるオトナになって知る
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Photograph by Noushad PT, National Geographic












・からっと晴れた青空だったりするものだ。

 なにか悲しいものを胸に抱えて歩いているとき、
 あんまり爽やかな青空は似合わないのだけれど、
 そんなに都合よく雨は降らないものだし、
 どんより曇り空だったりすることもなくてさ。

 たいていの映画のなかで、拳銃が撃たれるとき、
 いかにも人間を殺せそうな火薬の爆発音が響くけれど、
 ためしに、リアリズムを狙った監督なんかが、
 登場人物が拳銃を撃つシーンで、
 玩具の花火のような軽くて乾いた爆発音をつくる。
 観客としては、そっちのほうがほんとうな気がする。

 ぼくも、交通事故に遭ったり、
 強い力でぶっ飛ばされたこともあるけれど、
 ずしんっとか、どすんっとか、そういう重さよりも、
 「ああ、こういうことになっちゃったんだ」という
 日常のはじっこにつながっている感覚があった。
 数メートル先には、買い物帰りの人が歩いているような。

 戦争というと、兵士たちが泥にまみれて、
 傷だらけになって敵の兵士たちと撃ちあうのを想像する。
 でも、それはやっぱり、最も戦争に見える戦争の場面で、
 実際には、そういう場面で死ぬ人ばかりではない。
 病気やら怪我やら生き埋めやら別の理由で死ぬ人が多い。
 学生をやめて兵隊に行くことを決めようとした
 若き日の吉本隆明さんに、お父さんが言ったそうだ。

 悶々と悩んだ夜が明けると、あたりまえのことだけれど、
 日が昇って朝がやってくる。
 夜には、夜にふさわしい秘密や悩みがあったのに、
 太陽の位置が高くなってしまうと、
 あっけらかんとした、別の一日がはじまってしまう。

 たいていの、ろくでもないことも、
 からっと晴れた青空の下で起こるものなのだ。
 それを馬鹿みたいなお天気とか、
 なめたことを言うもんじゃない。
 からっとした青空のほうが、歴史的にも大先輩なのだ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
さて、今日は悲しいかな。そしてからっと晴れてるかな。


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by saku-saku-chika | 2016-05-24 00:00

日常 @イラストレーター(基本形 )+福祉職+社士試験めざす大学生(ようやく卒業見込) 年中へこたれ中 mail→ https://chikaka.jimdo.com/お問い合せ/


by saku-saku-chika